製造業
小牧市

全国に和の心を届ける、和室のプロフェッショナル「とりまつ畳株式会社」を訪ねてみた。

全国に和の心を届ける、和室のプロフェッショナル「とりまつ畳株式会社」を訪ねてみた。
JESSE <small>ジェシー</small>
JESSE ジェシー
畳の部屋に入るとさ、なんか急に深呼吸したくならない?
MEI <small>メイ</small>
MEI メイ
なるわね。あの香りは落ち着くもの。
JESSE <small>ジェシー</small>
JESSE ジェシー
あれってさ、森林浴と同じ効果あるんじゃない?寝転がるたびに健康になってる気がする。
MEI <small>メイ</small>
MEI メイ
畳の良さには同意するけれど、あなたのゴロゴロは別問題よ。
小牧市にある「とりまつ畳株式会社」をご存じだろうか。
伝統を重んじつつも、現代の暮らしに寄り添う新しい畳の形を提案している。テレビCMでもお馴染みのあのフレーズが頭に浮かぶ人も多いのではないだろうか。今回は、主任で広報を務める余語 賢成(よご けんせい)様にお話をうかがった。
今回のツムギポイント
  • 全国を網羅する自社配送と、機動力の源泉
  • 1級技能士の誇りと、自社施工が約束する品質
  • 子育て世代へつなぐ、現代の畳スタイル
  • 技術の継承と、和室文化を支え続ける使命感

①全国を網羅する自社配送と、機動力の源泉

 

素足で触れたときの心地よさや、特有の香りが生む安らぎ——日本の住文化において、「畳」は単なる床材を超え、家族の団らんや安らぎを象徴する存在として親しまれてきた。

 

愛知県小牧市に本社を置く「とりまつ畳株式会社」は、伝統的な職人技を核としながら、最新のマーケティング手法を取り入れることで、畳業界に新たな活力を与えている。

 

100%自社施工による高い品質管理と、テレビCMを通じた圧倒的な親しみやすさを武器に、現在、中部エリアを拠点として全国各地に広がる強固なネットワークを築き上げている。

 

その背景には、経営陣自らが現場に立ち、お客様一人ひとりの要望に応えてきた歴史がある。

 

2代目である現社長も、新たな拠点を立ち上げる際には自ら現地に赴き、現場の実務に深く携わってきました。トップが現場の苦労やお客様の声を直接知っているからこそ、組織全体に『お客様のために動く』という姿勢が浸透しているのだと感じます。」

 

各拠点では、見積もりから運搬、施工までを自社スタッフが担当することで、中間コストを抑えた明瞭な価格体系を実現している。特筆すべきは「配送費無料」へのこだわりだ。

 

「効率的なルート配送を自社で構築することで、配送費をいただかない体制を整えています。」

 

網戸1枚の張り替えといった小さな依頼でも、配送費が無料であればハードルは下がる。近隣だけでなく遠方の拠点でもルートを細かく調整することで、余分なコストをお客様に転嫁しない。この誠実さこそが、全国で信頼を獲得している最大の要因と言えるだろう。

 

②1級技能士の誇りと、自社施工が約束する品質

 

知名度を支える基盤となっているのは、何よりも「本物の技術」だ。とりまつ畳では、厚生労働大臣が認定する「1級畳製作技能士」をはじめ、専門資格を持つ職人が多数在籍している。畳の最終的な仕上がりを左右するのは、やはり職人の経験値である。

 

畳表の質を見極め、お部屋のわずかな歪みに合わせてミリ単位の調整を施す。この『ひと手間』を惜しまないことが、納品時の美しさと耐久性に直結します。厳しい国家試験を突破した職人が、その技術を今の機械施工にも活かしています。」

 

畳だけでなく、襖や障子、網戸のすべてを自社施工で対応できる体制は、お客様にとっても大きなメリットとなる。畳を新しくした際に、襖の汚れが気になってしまうというケースは多く、窓口を一本化して一括で相談できる利便性は非常に高く評価されている。

 

「専門資格を持つ職人が揃っているからこそ、伝統的な和室からモダンな空間まで、どのようなご要望にも自信を持ってお応えできます。自社で一貫して責任を持つことが、お客様に提供する『安心感』につながっていると自負しています。」

 

機械がどれだけ進化しても、最後に座り心地や部屋の美しさを決めるのは、やはり職人の目と手。お客様が毎日を過ごす空間を整える仕事だからこそ、見えない部分での妥協を一切許さない。

 

全国展開する組織力がありながら、現場では一人ひとりの職人が細部にまで目を光らせる。この「自社施工」という徹底したこだわりこそが、同社の信頼を支える揺るぎない土台となっている。

 

③子育て世代へつなぐ、現代の畳スタイル

 

情報収集がデジタルへと移行する中、同社はSNSを活用した新しい情報発信に注力している。余語さん自身、育児を通じて、畳の価値を再発見したという。

 

「一人の父親として子どもと接する中で、クッション性があり安全で、かつメンテナンスしやすい畳の良さを改めて実感しました。若い世代にもSNSを通じて『畳のある暮らしは、こんなに便利でおしゃれなんだ』という具体例を伝えていきたいと考えています。」

 

最近では、フローリングのリビングに馴染む「縁なし畳」や、モダンなカラー畳の需要が高まっている。デザイン性だけでなく、実用面でのメリットを実体験をもとに発信しているのが、同社の特徴だ。

 

「自分の家でも実際に使っているからこそ、手入れのしやすさや、子どもの遊び場としての優秀さを自信を持って提案できます。現在はSNSを見て直接お問い合わせをいただくケースも増えており、施工事例を視覚的に提示することで、納得感を持ってご依頼いただけるようになりました。」

 

昨今は、写真だけでなくリール動画を用いて、畳の質感や光の当たり方による色味の変化を伝える工夫も欠かさない。

 

「動画でより具体的にイメージしていただくことで、ハウスメーカーさんを通さずに、直接私たちをご指名くださる施主様が増えています。これは本当にやりがいを感じる瞬間ですね。」

 

伝統を重んじつつ、手法は常に最新。この柔軟な姿勢が、若い世代と和室文化をつなぐ新たな架け橋となり、新しい顧客層を呼び込んでいる。

 

④技術の継承と、和室文化を支え続ける使命感

 

全国に拠点が広がり、デジタル化が進む中でも、とりまつ畳が不変の価値として守り続けているのは「職人の育成」である。一朝一夕には身に付かない職人技を次代へつなぐことは、企業としての社会的使命でもある。

 

「一人前の職人を育てるには長い時間がかかりますが、若手が段階的に学べる体制を整え、和室をトータルでコーディネートできるプロを育てていく。それが、住文化を守ることに直結すると考えています。」

 

今回の取材を通じて感じたのは、同社のサービスがすべて徹底した「お客様目線」で構築されている点だ。配送費無料の仕組みや機動力、そして資格に裏打ちされた品質管理。それらはすべて、和室の悩みを解決し、お客様に喜んでいただくための手段に他ならない。

 

「これまでと変わらず、常に『お客様本位』のサービスを追求し、最高の満足を実現し続けることが今後の目標です。そして、より幅広い年齢層の方へ畳の魅力を広め、和室のある暮らしを応援していきたいと思っています。」

 

畳という文化は、決して「昔のもの」で終わるのではない。とりまつ畳のように、確かな職人技を根底に置きながら、現代のライフスタイルや新しい感性と融合させることで、その魅力は時代を超えて更新され続けていく。

 

伝統を形として守るだけでなく、時代に合わせた価値へと磨き続ける「とりまつ畳株式会社」。小牧から全国へと広がるそのネットワークは、これからも一針一針に心を込めた誠実な仕事を通じて、日本の家庭に確かな安らぎを届けていくに違いない。

 

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