飲食業
一宮市

心も身体もポカポカあったまる「はっぱの森火鉢ごはん」を訪ねてみた。

心も身体もポカポカあったまる「はっぱの森火鉢ごはん」を訪ねてみた。
JESSE <small>ジェシー</small>
JESSE ジェシー
火鉢ってなんだか心が落ち着くよね~!
MEI <small>メイ</small>
MEI メイ
わかる!どこか懐かしい気持ちにもなるしね!
JESSE <small>ジェシー</small>
JESSE ジェシー
・・・火を見たらなんかメラメラしてきて、ド・ドラミングが!!(ドンドンドン!!)
MEI <small>メイ</small>
MEI メイ
・・・はぁ?全然落ち着いてないじゃん・・・
この記事は約6分で読めます。
一宮市にある「はっぱの森火鉢ごはん」をご存知だろうか。
周囲に緑が広がる静かな場所に佇む古民家で、火鉢を使ったユニークなごはんを楽しめる場所だ。ご主人である井上 勝(いのうえ まさる)さんと一緒にこのお店を営む、井上 良子(いのうえ りょうこ)さんに、火鉢を選んだ理由や、将来の展望などを伺った。
今回のツムギポイント
  • 一人一台の火鉢で焼き上げる特別なごはん
  • ご主人の一言をきっかけに生まれた火鉢スタイル
  • 世代を超えて楽しめる昭和レトロな空間
  • コミュニティとして「はっぱの森」を育てたい
  • 効率重視の現代だからこそ「火鉢の時間」を

①一人一台の火鉢で焼き上げる特別なごはん

 

閑静な住宅街に佇む一軒家。足を踏み入れると、どこか懐かしい空間が広がる。「はっぱの森 火鉢ごはん」は、お客様一人ひとりに火鉢が用意されていて、食材を自分で焼いて楽しむスタイルのお店だ。おにぎりやパン、お餅などの食材を、自分の好みの焼き加減でじっくりと焼き上げることができる。

 

たとえばおにぎりであれば約15分。じっくりと火を通すことで、外はカリっと、中はふっくらとした焼きおにぎりに変わる。醤油を塗ってはひっくり返し、また塗ってはひっくり返しその工程が楽しい。

 

火鉢の使い方や焼き加減も説明してもらえるので、初めて火鉢を体験する人も安心だ。火鉢を使うことにより、その食材の旨味が最大限まで引き出されるのだ。

 

現代ではほとんど見かけることのなくなった火鉢だが、赤々と燃える炭火を見つめていると、不思議と心が落ち着いてくる。

 

店内には、オセロや絵本、おもちゃなども用意されている。子どもたちは火鉢を眺めながら、焼き上がる様子に目を輝かせ、大人たちは火鉢の温もりを感じながら、日頃の疲れを癒す。それぞれが自分のペースで、ゆったりと時間を過ごせる場所なのだ。

 

②ご主人の一言をきっかけに生まれた火鉢スタイル

 

「はっぱの森火鉢ごはん」開店のきっかけは、ご主人の体調の変化と実家の活用という二つの出来事が重なったことだった。

 

「飲食店をやってみたい気持ちは以前からありましたが、主人が65歳で定年を迎えるまでの5年間で軌道に乗せられたらいいな、という軽い気持ちでした。」

 

そう語る良子さん。しかし、ご主人の体調が悪化し、以前のように働けなくなる事態が発生する。また勝さんのご両親が施設に入ることになり、ご実家が空き家になってしまう。

 

「お家って、誰も住まないとダメになっちゃいますよね。少しでも空気の入れ替えをした方がいいし、壊すのももったいない。そういう色んなことが積み重なって、この家を使って何かしようと思ったんです。」

 

そこで、これまで温めていた「飲食店」の夢を実行に移すことになった。しかし、どのようなお店にしようか……そう悩んでいた良子さんの背中を押したのは、勝さんの鶴の一声だった。

 

「火鉢はどう?」

 

その言葉を聞き、良子さんが思い描くお店のコンセプトが一気に固まった。

 

良子さんは以前から、食事を提供するだけではなく、お客様に何か体験を提供したいと考えていたそうだ。

 

「火鉢を使えば、お客様自身が食材を焼きながら食事を楽しめる。これだ!と思いました。」

 

良子さんの想いと、ご主人の提案が見事にマッチしたのだ。

 

「家で主人と二人で火鉢を置いて、何なら焼けるだろうと試してみたんです。」

 

試行錯誤の末、パンを焼いてみると予想以上の結果に驚いたという。

 

「パンってこんなに美味しくなるの?って驚きました。炭火で焼くと格別なんですよ。」

 

こうして、一人一台の火鉢でお客様自身が料理を楽しむという、独自のスタイルが誕生したのだ。

 

③世代を超えて楽しめる昭和レトロな空間

 

「はっぱの森 火鉢ごはん」の店内は、まるで実家に帰ってきたような雰囲気が漂っている。天井の造りや梁、家具などほとんどが建築当時のまま。必要最小限のリフォームだけを施し、古き良き日本家屋の魅力を残している。

 

「リフォームは、台所とトイレを新しくしたくらいです。あとは実家にあった家具や調度品をそのまま使っています。」

 

傍らには勝さんが趣味で集めたというレトロなおもちゃのコレクションも飾られている。

 

デビルマン、仮面ライダー、鉄腕アトムなど、昭和世代にはたまらないラインナップ。派手な装飾は一切なく「映えないんですよ」と良子さんは言うが、今時のお洒落なカフェにはない魅力が、そこに詰まっている。

 

お店の特徴的なサービスの一つが「お子様セット」。これが面白いのは、年齢制限がないこと。ただし、親御さんと一緒に来店することが条件だ。

 

50代の方が80代のお母様と来られて、子どもだからってお子様セットを注文されることもあるんですよ。」

 

親にとって子どもは何歳になっても子どもという、温かい発想から生まれたサービス。ちなみにこちらも発案者は勝さんだそう。

 

お客様の年齢層は幅広い。火鉢を実際に使っていた世代から、初めて見る若い世代まで。特に子どもたちの反応が良いという。

 

「子どもさんでも、特に女の子はおままごと感覚で楽しんでくれます。家では台所に立つと危ないと言われるけど、ここでは自分の火鉢で安全に料理を楽しめるんですよ。」

 

モーニングでは、火鉢で焼いたトーストや、おにぎり、味噌汁などが500円というリーズナブルさで味わえる。ランチでは、地元産の新鮮な野菜を使った、体に優しい副菜が人気だ。

 

「おやつの時間」にはドーナツやプリンなど、良子さんお手製のお菓子が提供される。素朴で懐かしい味わいに、心がほっこり癒される。さらに、火鉢を使った焼き芋も好評だ。

 

「芋を火鉢で焼くと、甘くてホクホクに仕上がるんですよ。」

 

子どもだけでなく、大人にとっても新鮮な体験。火鉢を囲んで、家族や友人と会話を楽しみながら、ゆっくりと食事をする時間は、かけがえのないものになるはずだ。

 

④コミュニティとして「はっぱの森」を育てたい

 

良子さんに、お店の今後の展望について、尋ねてみた。

 

「子どもからおじいちゃん・おばあちゃんまでワイワイできる場所、それが私の理想です。」

 

実際、店内では温かい交流が自然と生まれてくるという。

 

「子どもさん連れのお客様が二組来店して、片方の子どもさんがおもちゃで遊んでて、もう片方の子どもさんもそのおもちゃで遊びたいという場合に、「一緒に遊ぼう」と、どちらからともなく声をかけて、一緒に遊んだりするんですよ。児童館みたいな感じで見ているこちらが嬉しい気持ちになったりします。」

 

さらに、子育て世代同士だけでなく、世代を超えた交流もある。

 

「一人で来たお客様と赤ちゃん連れのお客様が仲良くなったり、子どもたちがおもちゃで遊ぶのを他のお客様が温かく見守ってくれたりするんですよ。お正月やお盆に親戚が集まった時のように、子どもがガヤガヤ、大人がワイワイという、そんな雰囲気が自然と生まれるんです。そんな光景を見るたびに「これこれ!これがやりたかったんだ」と感じます。」

 

そう言って、目を輝かせる良子さん。人と人とのつながりが希薄になりがちな現代社会で、世代を超えた交流の場を目指している。

 

⑤効率重視の現代だからこそ「火鉢の時間」を

 

「はっぱの森 火鉢ごはん」はインフルエンサーに紹介されたり、ニュース番組やタウン誌の取材を受けたりと、徐々に注目を集めつつある。しかしまだまだ多くの人に知ってもらう必要があると良子さんは感じている。

 

「私は、儲けを追求するつもりはありません。私たちが生活できるだけのお金をいただければ、それだけでいいんです。それよりも、ここでみんながワイワイと楽しそうな姿を見る事が私には大切なんです。」

 

火鉢の灯のように、人々の心を温める場所でありたい。そんな想いを胸に、「はっぱの森火鉢ごはん」は今日も街の人たちに温かな空間を提供し続けている。

 

忙しい毎日の中で、時間に追われ、何事も効率を優先しがちだ。2022年には、短時間で効率的に物事をこなす「タイパ」(タイムパフォーマンス)という言葉が若者の間で流行し、「新語大賞」にも選出されている。

 

だからこそ、自分自身とじっくり向き合う時間は貴重であり、ぜひ大切にしたいもの。「はっぱの森」で、火鉢の温もりに包まれながら、ゆっくりと食材と向き合い、じっくりと時間をかけて焼き上げながら、自分のことを振り返ってみることで、見えてくるものがあるかもしれない。

 

あなたもぜひ一度、大切な人たちと火鉢を囲んで、のんびりとした贅沢な時間を過ごしてみてはいかがだろうか。

 

※現在は長期休業中の為、再開の予定はインスタをご確認ください。

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